2014年3月11日 (火)

4年目の朝です。

文章や絵で伝える仕事をしている私ですが・・。
この日になると、毎年言葉の無力さを感じてしまいます。


胸に浮かぶ、たくさんの顔。
その誰もに、今日だけは悲しい事が起こらず
静かにこの日を通り越すことができますように。
痛みを抱えていている子ども達に
寄り添ってくれる人がいますように・・・。


今日は言葉の仕事をお休みして、
気持ちをゼロに戻して
願いを込めて過します。

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2013年6月 6日 (木)

「ふくしまノート」第15話。

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竹書房にて連載中の
「ふくしまノート」第15話・掲載号が発売になりました。
今回は福島在住の子ども達のノート。
福島から沖縄へ保養に来ていた小中学生と高校生の
合計16名に今の気持ちや思いを語ってもらいました。


この取材で唯一、
全員一致した答えが返ってきたのは
「全国の人に福島のことがちゃんと伝わっていると思う?」
という質問でした。
皆即座に首を振り、少し諦めたような表情で
「福島の人の気持ちをわかってもらっているとは思えない」と
小声で呟いていた子も。


「県外で車の窓ガラスを割られた」
「『病気が移る』と言っている人がいてショックだった」など
直接的な体験をした子も数名。
この2年間、子どもは何も言わなくても、
心を痛めていたのだということを明らかに感じました。
それでも「親が心配するから」と
不安な思いを飲み込んでしまう子どもが多く、
子どもの身体の問題だけではなく
心の問題もこれからの課題になっていくことを実感しています。


もし、これが自分の子どもだったら、どうしますか?
これは福島だけではなく、東北、
そして日本全体の問題です。
目を背けず、
大人も子どもも一緒になって、
しっかりと考えなければ・・。


そんな思いを込めて描きました。



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2013年5月27日 (月)

理事・井上のお仕事。

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今月から教育支援団体「NPO法人アスイク」の理事の仕事として
アスイク活動地巡りがスタートしました。
今日は仙台市南小泉にある、
みなし仮設住宅の集会所へ。
ここでは週に1回、
みなし仮設住宅に住んでいる子ども達などを対象に
学習ボランティアが
ほぼマンツーマンで学習サポートを行っています。


アスイクの基本は「1対1」。
それぞれの事情を抱えた子ども達が多く
ボランティアさんは学習を通じて表れる
子どもの微妙な変化を見逃しません。
自分の横で、しっかりと見守ってくれる
大学生のお兄さん、お姉さん達の存在に
リラックスして学習する子ども達はホントに楽しそう。
私も幸せな気分になりました。


南小泉の学び場では
学習前に子どもがその日に自分がやりたい勉強を
一人ずつ発表。
1時間しっかりと勉強し
最後の10分間で「できたこと」を振り返ります。
小学校低学年の子どもも1時間休憩無しなのに
すごい集中力!
子ども達が自分で「やりたい!」と思うことを大切にする
ボランティアさんの存在に心強さを感じました。

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そしてこれは
「あ」の書き順が間違っていた小1の男の子に
学習ボランティアさんが即席で作った
「『あ』のつく言葉ゲーム」。

「あんこ」「あんみつ」フムフム・・
「あつし」←名前?(笑)
「あくうかん(亜空間)」・・・えっ???


書き順がしっかりと身について
もっとビックリな言葉が書けるようになるといいね(笑)


いやー、心がポカポカに温まりました。
南小泉の子ども達、ボランティアさん、今日はありがとう♪


※アスイクでは月500円から参加して頂ける
マンスリーサポーターを募集しています。

「何かしたい」
「でも何をすれば良いかわからない」と思われている方、
アスイクのサポーターとして、
東北の子ども達を支えてもらえると嬉しいです。

詳しくはアスイクHPを是非ご覧下さいね。

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2013年5月12日 (日)

昨日の取材。

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昨日は岩手県・大槌町の「大槌子ども議会」にお邪魔しました。
コラムの取材でお邪魔すると
偶然、自由民主党・青年部議員達が大槌を訪問するということで
議員達と町民の対話集会も見学させてもらいました。


写真は小泉進次郎議員と対話する子ども議員達。
子ども議員からは
「町の復興計画は、高齢者向けの復興計画になっている。
このままでは私たち若い世代が住み辛い町になる」
「高校卒業後、大槌に残りたくても、住む場所も働く場所もない」
「震災後、県外の方達の支援で
沢山の復興プロジェクトが町に立ち上がったけど
ありすぎてよくわからない状態になっている」との意見が。


小泉議員からは
「子どもだけで町を変えていくことは難しいけど
やりたいことがあったら
商工会や町役場の人達などと積極的に話をして
横の繋がりを作ることから初めてみたら?」とアドバイス。
子ども議員達は「そうか!」と一生懸命ノートを取っていました。


他に対話に出席されたのは
看護関係の方、漁協さん、町づくりに貢献している
「おらが大槌夢広場」のメンバーなど。


議員達との対話によって
すぐに何か変わるものではないでしょうが
子ども議員達はこの体験で何かを感じたようです。
子ども議会の今後がとても楽しみです。
子ども議員さん達、頑張って下さいね!


大槌子ども議会FBページ
http://www.facebook.com/oraga.kodomo.committee



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2013年2月18日 (月)

「子どもの心の中の瓦礫」。

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昨日は1年10ヶ月前からお会いしたかった方々に
取材させて頂くため
埼玉の富士見地区地域支え合い協議会さん主催の
講座にお邪魔しました。


写真は
当時25歳で東京から気仙沼に移り住み
気仙沼の子ども達の心のケアのために
遊び場の運営をしてきた神林さん。
「わたしたちの震災物語」
「その後の震災物語」で登場してもらった、
日本冒険遊び場づくり協会の「かんぺー」さんです。
映し出されているのは
被災後、無表情で暴言を吐き続けていた女の子が
遊びを通じて自らの傷を癒し、初めて笑った瞬間の表情です。
(一部画像加工してあります)



気仙沼寺谷地区の振興会長をしていらっしゃる
鈴木さんご夫妻からは
現在の気仙沼の子ども達の様子と
地元住民としての思いをお聞きしました。


家族全員を亡くし、お墓の前で無言で佇む子、
両親と妹の骨壺が置いてある部屋から出ることを拒む子、
父親を亡くし、母親のために明るく振る舞っていた子が
最近になって
家に引きこもってしまったというお話もありました。


「気仙沼から瓦礫は殆ど無くなりました。
でも子ども達の心の中の瓦礫は
どうしたら無くすことができるんでしょうか?」
涙で喉をつまらせながらおっしゃった
鈴木さんの声が
私の耳にまだ残っています。


被災した子ども達の心の問題が
表面化するのは、これからです。
私たち大人が、どれだけその現実に向き合えるか・・
どれだけ子どもを同じ人間として受け入れることができるか・・
私には、それが自分の子どもであるかどうかなんて
関係のないことのように思います。


よく「何かしたいけど、
何をすれば良いのかわからない」という声をかけられますが
自分の子であれ、他人の子であれ、
私たちが子ども達のためにやるべきことは
本当はすぐ目の前に山積みされている。


そしてそれは東北だけではなく、
日本の将来に大きく影響する「山」のような気がするのです。





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2013年1月23日 (水)

電子書籍「わたしたちの震災物語」。

Book_header

1月30日に
Yahoo!ブックストアにて
電子書籍「わたしたちの震災物語」
リリースすることになった・・と聞いていたのですが
Yahoo!ブッックストアに先行し
Kindleでも発売になったようです。

↑<訂正>
発売日は1月30日で
現在は予約中ということでした。
まぎらわしくてゴメンナサイ!


今まで怖くて
レビューなんて読んだ事がありませんでしたが(笑)
先ほどAmazon Kindleのページ
初めて読者の方々のレビューを拝読しました。
こんな風に感じて頂いたんだ・・と知って
なんかもう・・涙が出て来てしまいました。


で、すぐに
表紙の写真を撮ってくれたカメラマンF田さんに
「この感動を分かち合って欲しい!」と電話したのに
こんな時に限って留守番電話・・・・・・・・(苦笑)
いや、ホントに感激しました。
わざわざレビューを書いて下さった皆さん、
ありがとうございました。



電子書籍「わたしたちの震災物語」

紙の単行本の定価の
半額以下の368円で購入して頂けます。
2年目の3月を迎えようとしている今、
一人でも多くの方に読んで頂けたら・・と願っています。
皆さま、よろしくお願い致します。

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2012年12月24日 (月)

この日に願うこと。

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クリスマスイブの今日。
我が家もシンプルなケーキとローストした鶏肉で
クリスマスの食卓を囲みます。
お陰さまで、うちの子ども達は
こうして暖かい場所でこの日を迎えることができました。
彼女達の穏やかな顔を見ていると
他の子ども達の姿が浮かんできます。


この1年間、取材などで沢山のご家庭を回らせて頂き、
いろんな子ども達に出会いました。
漫画やコラムに描かせてもらったご家庭もあれば、
お会いしたけれど、諸々の事情で
描かせて頂く事ができなかったご家庭もあります。


家を失った子ども達もいました。
大切な人を亡くした子どもも。
賑やかなイベントに気持ちが付いていかず体調を崩す子。
数百円のバス代が払えなくて、学校行事を欠席する子達。
親に精神的な余裕がなく、十分に甘えられず
つらい気持ちを押し殺したまま
年齢よりも早く大人になってしまった子もいました。


そんな子ども達も
可愛い服を着て
スマートフォンを持っている子もいて
一見すると何の問題も無く見えます。
今の日本では、
大人が関心を持って、注意して見ようとしないと
光が当たらない場所に居る子ども達に気づく事はありません。
そしてそんな子ども達は
私たちが考えるより多く存在するのが、
今の日本の実の姿です。


とはいえ
私自身が、その子ども達のために
何ができるのか・・とても悩みます。
子どもの支援団体の一員でもありますが
私が充分に役に立っているかというと反省しきりです。


そんな私がこんなことをお願いするのは
余計なことなのかもしれません。
でも・・・クリスマスを迎える今日だからこそ
皆さんに小さなお願いをさせてもらいたいのです。


今日のこの一日、数秒間だけでも
光の当たらない子ども達に
思いを寄せてもらえないでしょうか・・?


お子さんとクリスマスケーキを切る前の
一瞬だけでもいいのです。
高価なプレゼントの箱を開ける一瞬でもいい。
お洒落なレストランに入って
コートを脱ぐ、ほんの一瞬の間だけでも
そんな子ども達の存在を
ただ、ただ感じてもらえたら・・
そしてそれをそばにいる誰かと共有してもらえたら
とても嬉しいです。


子ども達の支援のために
毎日懸命に活動をしている人々がいます。
でも残念ながら日本全体でいうと
まだまだ一部の人にしか過ぎず、
出来る事は限られています。


日本中の皆さんが
クリスマスを迎える日の一瞬だけでも
子ども達に馳せてくれる思いは
集まると大きな力になるでしょう。
その力は、きっといつか何かの形となって
子ども達のために動き出す時がくるはずです。
楽観的な考えかもしれないけれど
私はそう信じたいのです。


そして欲張って祈るなら・・
どんな子にも、
今、そこに立っていられるための力の元となる、
将来の希望が見える世の中になりますように。
親の愛を感じられず膝を抱えている子に
他人でもいいから
心から愛をかけてくれる人が現れますように。
バス代に困っている子どもが
人生を投げ出すことなく、
自分の未来を信じて歩める世の中になりますように・・。


子ども達は何も言わないし、何も言えません。
でも私たちが、かつてそうだったように
子どもは、すべてのことを肌で感じて生きています。
自分が、家庭で、この世の中で
どう受け止められているかを。
自分が忘れられた存在ではないかと怯えながら。


そんな子ども達に・・
そして世界中のすべての国の、すべての子どもに
「かつて子どもだった」すべての大人に
今日、一瞬でも
笑顔になれる時が訪れますように。


良いクリスマスを。
May peace, joy and happiness be yours this Christmas.
Je vous souhaite un très joyeux noël .






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2012年12月 8日 (土)

昨日の地震。

Facebookではすぐに無事をお伝えしたのですが
ブログでのご報告は遅くなってしまいました。
すみません。
お陰さまで井上の家族は全員無事です。
ご心配下さった皆さん、ありがとうございました。

以下、先ほどFBにアップした投稿を
こちらにもアップしておきますね。


昨日の地震では沢山の方々にご心配をおかけしました。
無事を報告した投稿に押された「いいね」が
皆さんからの
「心配しているよ」という声のように思えて
泣けて来てしまいました。

私は昔から緊急度が高いことが起こっても
割と冷静に対処するタイプと自惚れていたのですが
昨日は本震ほどではなかった揺れに
自分があんなに怯えてしまったことがショックで(苦笑)
津波警報が解除され、
心配していた沿岸部の知人夫婦の無事を知り、
一段落して風呂場で一人になると
涙がポロポロとこぼれてきてしまいました。

それに引き換え
子どもっていうのは強くなるものですね・・。
震災後ショック状態に陥り
1週間くらい笑わず、話さず、
食欲を失くしていた娘2号は
今回は一人で外出中に地震に遭ったものの
揺れている最中、周りの大人に
「どこに避難したらいいんですか?」と質問したそうです。

私は化粧もせず飛び出して
渋滞の道路に苛立ってタクシーを降り
必死に走って娘の所に向かったのに
「キミのことが心配で泣きそうだったよ」と言う私に
「全然大丈夫だったよ」とニコニコしているし。

震災から時が経つごとに
大人にはどんどん重くなっていく年月だけど
子どもにとっての1年9ヶ月って
こんなにも成長する時間なんだ・・と
じんわりと実感しました。

自分の弱さと生き続ける事の怖さ、
そして子どもの逞しさにほのかな希望を感じた、
ごちゃ混ぜな数時間でした。


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2012年11月12日 (月)

希望と喪失感。

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FBではすでにアップしていたのですが・・・


今週末は「ふくしまノート」の取材でした。
福島原発のそばで家庭内の電力を100%自給し
自身で森を開墾、
沢水を引き
自力で建設した自宅と理想郷での生活を
原発事故で突然もぎとられてしまったご家庭に
現在の避難先である
気仙沼市唐桑半島にて取材させていただきました。


4歳と6歳のお子さんを抱え
この海が見える公園で
3ヶ月半に及ぶテント生活を体験されたお話、
新天地を求めてバスで生活しながら
日本中を2周したお話、
今後の自然エネルギーの可能性などをお聞きしました。



「新天地にかける将来の希望とうらはらに
この1年半、
絶えず喪失感を味わっている」


この思いは
東北の人々の
誰もが持っているものではないでしょうか・・。


6時間に及ぶお話が終わり、
ご一家と一緒に
震源地とされている
三陸沖の海を日が暮れるまで眺めていました。




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2012年10月12日 (金)

石巻な日。

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昨夜、石巻の町を一望できる
日和山にある鹿嶋御児神社にて
インドから来日したシタール奏者による
震災復興コンサートが開催され、
夫と一緒に行ってきました。


6日間、9カ所をまわったこのコンサートは
私が大好きな「コンシェルジュ石巻」の代表菊田さんが
一生懸命に取り組まれた演奏会。
そのご縁で最終日の演奏会にお邪魔したのですが
シタールとタブラ(鼓みたいなもの)の幻想的な音色は
心の中をとてもとても落ち着かせてくれました。

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で、演奏が終わって
会場の神社でいろんな人とお話をしていると
なんと
「川崎子ども夢パーク」で取材させてもらった
プレーリーダーさん達とバッタリ再会!
「神奈川の人がなんで石巻にいるの!?」と
鳩が豆鉄砲を食らったような目に
なってしまったであろう私(笑)

実は
今週末の10月13日(土)と14日(日)に、
石巻の商店街で
「子どものまち・いしのまき」が開催されるそうです。


「子どものまち」とは
ドイツのミュンヘンで開催されたことがきっかけで
世界に広がった実体験型の学習プログラムで、
子どもが色んな会社や店を作って働き
お金を稼いで
そのお金で遊んだり買い物をしたりする・・とのこと。
プレーリーダーさんの話によると
石巻の日本製紙さんから20mのロール紙が・・とか
何千鉢の花が・・とか
名古屋ドームから借りた
40mの人工芝を商店街に敷いて・・とか
何だかもう
メチャクチャ壮大な遊び場が出現しそうです!!
仙台からプレーカーも出動するそう。



会場となる商店街は
石巻の中心街にありながら
「シャッター通り」と称され
津波被害で更に打撃を受けた地域です。
石巻の真ん中から元気になろう!という
気合いを感じられるこのイベント。
丸太切りや体を使った遊びなど、
のびのびと思いっきり遊べること間違い無し!です。
石巻のお子さんがいらっしゃるご家庭は
是非行ってみてください♪
私も日曜日に何とか時間を捻出して
ちょこっとお邪魔させてもらうつもりです。
この週末、お天気に恵まれると良いなあ・・・・。





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